日本年金機構が年金加入者に送る「ねんきん定期便」の作成業務や入札談合が繰り返されている可能性があるとして公正取引委員会が印刷業社約20社に対して立入検査を行いました。
ねんきん定期便で談合か=印刷業者20社に立ち入り-公取委
日本年金機構(東京)が年金加入者に送る「ねんきん定期便」の作成業務で入札談合が繰り返されている疑いがあるとして、公正取引委員会は8日午前、東京や大阪に本社がある印刷業者約20社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で立ち入り検査を始めた。作成業務の費用は保険料が原資になっており、公的年金を担う機構の発注額が高止まりしていなかったか、実態解明を進めるとみられる。
立ち入り検査の対象となっているのは、「トッパン・フォームズ」(東京)、「共同印刷」(同)、「ナカバヤシ」(大阪)など。
関係者によると、印刷業者らは遅くとも数年前から、機構が発注するねんきん定期便に使われるはがきや封書を印刷する業務の入札で、入札額や受注する数量を事前に調整していた疑いがある。
出展:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191008-00000056-jij-soci
1. ねんきん定期便とは
ねんきん定期便は日本年金機構が加入者に年金制度の教育や連絡を目的に、毎年誕生月にこれまでの記録と一緒に送られてくる郵便物です。
35歳、45歳、59歳の節目の年齢の方は封書が送られ、それ以外の年齢の方はハガキがおくられてきます。
20歳から59歳までの年齢の国民全てが対象となる事業ですので、印刷加工する費用も莫大なものになり、印刷業社としては取っておきたい仕事です。
因みに日本年金機構では、「外部委託の実績及び評価結果」というホームページ上でこれまで業務を委託してきた会社の実績及び評価結果を公表しています。
2. 立入検査の対象業者名
「外部委託の実績及び評価結果」の中にこれまでに委託されていた業者名が明記してありますが、最新版は平成29年度版(平成31年2月6日作成資料)となっております。
その為、記事で公開されている企業以外は”立ち入り検査された可能性がある業者(なぜなら年度が変わり受託していない可能性がある為)”ということでご理解いただけます様お願い申し上げます。
ちなみに立入検査がなされたのが確定しているのは、
- 「トッパン・フォームズ」(東京)
- 「共同印刷」(東京)
- 「ナカバヤシ」(大阪)
・・・の3社です。
立ち入り検査された可能性があるその他の業者名
これらの業社さんは”ねんきん定期便の作成及び発送準備業務(平成29年4月~平成30年3月分)”に携わっておられましたので、今回検査がされた可能性があります。
- 株式会社アイネット
- 株式会社イセトー
- NTT印刷株式会社
- カワセコンピュータサプライ株式会社
- 共同印刷株式会社
- 小林クリエイト株式会社
- 株式会社ディーエムエス
- 株式会社ディーソル
- 東洋印刷株式会社
- トッパン・フォームズ株式会社
- ビーエフ&パッケージ株式会社
- 株式会社ビー・プロ
(灰色は既出)
ここにはナカバヤシがリストに載っていませんでしたのでさらに遡って、ねんきん定期便の印刷業社さんを確認しました。
そして判明した、”ねんきん定期便の作成及び発送準備業務(平成28 年4月~平成28 年6月発送分)”に携わっておられました業社さんは以下の通りです。
- 株式会社アイネット
- 株式会社イセトー
- NTT印刷株式会社
- 小林クリエイト株式会社
- 株式会社タナカ
- 株式会社ディーエムエス
- 株式会社ディーソル
(灰色は既出)
また、”ねんきん定期便の作成及び発送準備業務(平成28 年7月~平成29 年3月発送分)”に携わっておられました(灰色は既出)御者さんは以下の通りです。
- 株式会社イセトー
- カワセコンピュータサプライ株式会社
- 株式会社恵和ビジネス
- 小林クリエイト株式会社
- 株式会社タナカ
- 株式会社ディーエムエス
- 株式会社ディーソル
- 東京ラインプリンタ印刷株式会社
- トッパン・フォームズ株式会社
- ナカバヤシ株式会社
- ビーエフ&パッケージ株式会社
・・・ということで17社(約20社?)の検査された可能性のある会社名をあげてみました。
3. ネットの声
「ねんきん定期便」作成・発送で談合か 公取委が立ち入り検査 #nhk_news https://t.co/ECa87Vx2EV
— NHKニュース (@nhk_news) October 8, 2019
年金機構の「ねんきん定期便」や年金振込通知書などを巡り談合し、受注業者を調整した疑い。公正取引委員会がトッパン・フォームズや共同印刷など約20社を立ち入り検査しました。(会員向け記事です。登録無料)https://t.co/NQzOZJ7sHA
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) October 8, 2019
なんだって📣📣📣📣📣📣ねんきん定期便 20社談合か 2019年10月8日 https://t.co/EglDoYgrip
— Hiro (@Hiro84571305sky) October 8, 2019
日本年金機構が年金加入者に送る「ねんきん定期便」の作成業務で入札談合が繰り返されている疑いがあるとして、公正取引委員会は8日、印刷業者約20社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で立ち入り検査を始めた
作成業務の費用は保険料が原資— BARANEKO (@BARANEKO0409) October 8, 2019
私らの年金掛け金、みんなに狙われてるなぁ。
「ねんきん定期便」印刷、20社談合か 立ち入り始まる(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース https://t.co/Vly6LJnVEG
— Hiromi1961 (@Hiromi19611) October 8, 2019
そんなところまで談合があるんですね。
印刷業界は強烈な不景気なので、生き残りをかけて協力しているのかもしれません。 / 「ねんきん定期便」印刷、20社談合か 立ち入り始まる (朝日新聞デジタル) #NewsPicks https://t.co/0IPT46J593— dai (@debenture) October 8, 2019
4. まとめ
どんな業界でも談合があるんだな・・・・と悲しくなりました。
我々の大切な年金からこれらの費用が捻出されていたとなると憤りを感じます。
公平な取引をお願いしたいものです。
なお、日本年金機構のホームページで直接外部委託業社をご確認されたい方は以下からご確認願います。
https://www.nenkin.go.jp/info/disclosure/gaibuitaku.html