1987年に当時1歳の赤ん坊で地下7メートルの井戸に落ち58時間後に助けられたジェシカちゃん(当時1歳)がネットで話題になっています。
1.テキサスで地下7メートルの井戸に落ちたジェシカ
ジェシカさんは本名をジェシカ・マクルア・モラルズ(英:Jessica McClure Morales)と言う1986年3月26日生まれの女性です。
1987年の10月14日に米テキサス州ミッドランドで叔母さんの裏庭で遊んでいる時に井戸に落ちてしまいました。
当時彼女はたったの1歳半でした。
その2日後に助けられあげられたのですが、56時間の間直径20cm、地下6.7mの場所に身動きができない状態で閉じ込められていたのでした。
当時、救助の様子が世界中のメディアから注目をあび(そしてメディアに対する批判も発生しました)、全米3大ネットワークのABCでは特集映像「ジェシカ・マクルア救助大作戦」が作成されるほどでした(1989年にテレビ映画として放映)。
救助活動は、土壌が非常に頑丈な岩盤で構成されていた為、当初の想定よりも難航を極めました。
当初はショベルカーで掘っていたのですが、固い岩盤にぶち当たったことから、石油掘削時に活用するジャックハンマーを活用し井戸の横1.8メートルほど離れて真下に掘り進めることに(テキサス州は石油が算出することで有名です。地域によっては、新潟県などの米どころで農民の方を見つけるのと同じくらい簡単に石油掘削作業者やエンジニアが見つかります。)。
45時間後ようやくジェシカちゃんが落ちた場所と同じ地下6.7mに到達します。
そこから真横にジェシカちゃんがいる井戸に水平に掘り進めていくのですが、岩盤が硬く、目的地に到達するのに更に10時間近くかかります。
そして、救急隊員のロバート・オドネル氏が地下に潜り込みジェシカちゃんを確保しようとするもジェシカちゃんが井戸にすっぽりとはまり込み、微動だにせず失敗。
数時間後、オドネル氏が潤滑剤を用いてジェシカちゃんを井戸から引きずり出すことに成功。
その様子は当時CNNに放映され、当時大統領だったロナルド・レーガン氏も「この救助活動が行われていた間はアメリカ中の皆がジェシカちゃんのゴッドマザーやゴッドファーザーの様に心配していた」とコメントを残しています。
そしてジェシカちゃんとその家族は全米に放映されるテレビトークショーのRegis and Kathie Lee にも後日出演し当時の様子を話す様に。
ジェシカちゃんが助けられた時の写真を撮った写真家のスコット・ショーさんは1988年に世界で最も権威が高い写真家に与えられる賞、Pulitzer Prize を受賞されています。
1989年には家族全員がジョージH.W.ブッシュ大統領(パパ・ブッシュ)にホワイトハウスに招かれたり・・・と言った全米中のスポットライトを浴びた事件なのでした。
そんなジェシカさんの現在はどんな様子でしょうか?
2. ジェシカさんの現在
こちらの映像でジェシカさんの現在の様子が良くわかります。当時赤ん坊だったジェシカちゃんも、現在は30を超えた立派な女性になっています。
彼女は事故当時、顔のあちこちに擦り傷・切り傷があり、つま先部分が圧迫され血の巡りが悪く壊疽になったことから、回復のために15回も手術をしなければならなかった程でした。
現在は事故当時の記憶が一切無い様です。
ジェシカさんは2004年の5月にミッドランド郊外のグリーンウッド高校を卒業し、2006年1月28日にダニエル・モラルズさんと結婚されています。
子供が二人(2007年生まれの男の子と2009年生まれの女の子)。
現在はミッドランドの事故発生現場から3キロほど離れた場所に家族と一緒に住んでおられます。
そんな彼女ですが、この事件で世界中に多くのインパクトを与えています。
例えば、彼女が救助される様子はマイケル・ジャクソンのミュージック・ビデオ “Man in the Mirror”に取り上げられていますし、アメリカの著名作家ルーシー・ブロック・ブロイドさんによって”Jessica from the Well”という子供向けの詩が作成され子供向けの教材として活用されています。
また、インドでは1992年にこの事故を元にした映画”Malootty”が作成されていますし、同年人気アニメのシンプソンズでは”Radio Bart” のエピソードがこの事故を題材に作成されています。
2010年にはブルースミュージシャンのチャーリー・ミューゼルホワイト氏によりこの事件をテーマにした歌が作られています(また、チャーリー氏はアルコール依存状態からこの事件を知ることによって立ち直ることが出来たとジェシカさんに感謝されています)。
この事故によって苦しい思いをした当人を含めて様々な人が良い人生を歩まれていますが、一人だけ不幸な目に遭われた方がおられます。
それは、ジェシカさんを救助したロバート・オドーネル氏ですが、元々閉所恐怖症とメンタルに問題があったとされる氏。
救助当時はヒーローとしてメディアを通して世界中から注目を浴びていたのですが、その後世間から忘れ去られてしまい、気分の高揚感を喪失することになり、1995年に自らの命を落としてしまわれたのでした。
ジェシカさんはこの事件を後日知ることになり、大変悲しまれたそうです。
3. ネットの声
ワールド極限ミステリー
井戸に落ちたジェシカの話を、珍しく真剣に見ていた息子。
救出された瞬間
「ジェシカーーーー!!!!!(TДT)」
と大声で大号泣。
共に泣く— しずく@FF14夢番地2D00-00F1-ECF8 (@shiz_uku) October 9, 2019
最初から見れてないからわからんのだけど何でジェシカちゃんは井戸に落ちたの?
母親が目を離したとかだったら他人にどうこう言うのはお門違いだと思うんだけど何で落ちたんだろ— minobu@プロフ2018年参戦ライブ (@bn_rad_5296) October 9, 2019
さっきテレビで
井戸に落ちた1歳半のジェシカちゃんの救出見てる途中で息子ちゃんが💩したから沐浴入れて続き見たら
ジェシカちゃんが22歳の2児の母になってて子供の成長は早いなって思った😌— にわ@4m (@0m58469737) October 9, 2019
ワールド極限ミステリーのジェシカちゃんのやつあれ叔母さんの保育園の管理が悪くない?
だって子供預かるくせにあんな井戸放置しておく??— 月見 (@tukimi91) October 9, 2019
4. まとめ
小さかったジェシカさんが立派に成長していることを知り、当時アメリカに居てニュースをリアルタイムで見ていた私は安心しました。
一方でロバート・オドーネル氏のことについてはこの記事を書いている最中に初めて知りました。
衝撃とともに悲しい思いをしました。
ご冥福をお祈り致します。